愛知県西尾市にある、ほほえみ農園ではミニトマトを作っています。
代表の太田さんの目は、いつも未来を見据え、志を持ってトマト作りをしています。
10個の実をつける力があるなら10個つけさせてあげたい。
ほほえみ農園:太田さんのミニトマト作りのポイントは、そのトマトの樹が持つ力を出させてあげることです。
水を絞りトマトにとって厳しい環境にすることで、トマトは糖度が高くなり甘くなります。
しかしそれは、トマトの樹にとっては辛く苦しい環境。
できる実も少なくなってしまいます。
太田さんのミニトマトづくりは、その樹に10個つける力があるなら10個つけさせてあげたい、その上で美味しさも追い求めたいと言います。
いくら甘くなったからといっても、苦しんでいる樹をみるのが辛いという、トマト思いの太田さんならではの信条といえます。
一番美味しい食べ方「丸かじり」
ほほえみ農園のミニトマトで一番美味しい食べ方は何ですか?と聞いて返ってきた答えは「丸かじりしかないでしょう」
農業をはじめた当初は「明日こそハウスに行くのをやめよう」
太田さんは親の世代からトマト農家だったわけではなく、自分で新しく農家になったんです。
なりたかったトマト農家になったからといって、順風満帆な日々は待っていませんでした。
今でこそ美味しいトマトをたくさん作れるようになったものの、始めて5年くらいは「上手くつくれないし」「デスクワークばっかりだし」「身体もキツイし」「お金もキツイし」・・・・『 明日こそハウスに行くのやめよう 』とずっと思っていた。
とはいえ仕方なく朝行ってトマトを見ていると「自分が世話しなきゃ枯れちゃうし・・・」、明日は行かないでおこうと思っても、でもやっぱり行ってしまう、そんな毎日。
そうこうしているうちに、ハウスの上から転落して、大怪我(緊急入院)したことがあると太田さんは言います。
どうしても好きだったミニトマト作り
はじめて強制的に休んだ時
いつも休めなかったけど、たまには休めていいか。と手術後、集中治療室でぼんやり頭の中を巡っていました。
その時に「水が止まっちゃった」という電話が、携帯がつながらなかったので病院に入りました。それを聞いて・・・
「2時間だけでいいから、水やりに行かせてくれ!」
とっさに出たお願いでした。
医者にめちゃめちゃ怒られたそうです。ここはICUだぞ、そんなことできるわけない。
はじめてトマトづくりを離れてみて自分はトマト作りが「好きなんだ」と気づいたそうです。
そして、毎日やめることばかり考えていたものが逆転したそうです。